
子どもに、お金のことをどう伝えればよいのでしょうか。
無駄遣いしない。欲しいものがあっても我慢する。貯金をする。どれも大切ですが、それだけで十分なのかは、考えてみる余地があります。
新井亨さんの『トップ1%の富裕層が子どもに伝える 世界一のお金の教育』では、お金を貯めるだけでなく、価値を生むこと、使い方を選ぶこと、親自身が学ぶことが紹介されていましたので、紹介したいと思います!
僕は二人の娘の父親です。自分自身も家計や資産について学んでいますが、子どもへ「こうすれば必ず豊かになる」と言い切れるわけではありません!
だからこそ、正解を全部知っている大人として教えるより、身近な買い物やお小遣いを通じて、一緒に考えられる親でいたいと考えています!
そのことも踏まえ、本の中身の特に大事だなぁと思った部分を要約していきます!
1.お金の教育を「節約の注意」だけにしない
「それ、高いからやめなさい」
「無駄遣いしないで」
そんな言葉は、親が言いやすいものです。でも、子どもからすると、何が無駄で、何なら納得して使ってよいのかがわからないかもしれません。
ここで大事なのは、買うか買わないかだけでなく、理由を話すことです!
「これを買うと、何がうれしい?」
「今欲しいのか、前から欲しかったのか」
「同じお金で、ほかに何ができる?」
これは親と同じ答えを言わせることが目的ではなく、自分なりに選び、選んだ結果を振り返れるようになることが重要です!
ゲームで装備を選ぶときにも、値段だけでは決めません。今の目的に合うか、ほかの装備より必要か、次の場面まで待つかを考えますよね?
日常のお金も、単に使うと減るものではなく、何かを選ぶための限られた道具として考えられ、自分自身でそのことについて考える力を身につけることで、お金で物や経験を買う上で、自分なりの物差しを構成することができるようになります!
2.貯金と投資を、対立させない
ここの話は、「貯金は悪い」「全部投資した方がよい」といった両極的に考えるのではなく、その時の状況を見極めて、使い分けようというはなしです!
例えば、近いうちに必要なお金や、急な出費に備えるお金には、使いたいときに使える貯金が重要ですし、一方、長い先の目的のためには、投資を含めて考える余地があります。
貯金を守りの道具、投資を将来の選択肢を考える道具として、目的と時間に合わせて、貯金と投資の割合を調整できるのがベストなのです!
その為、子供と貯金と投資の話をする時には、どちらかだけを正解にするより、「いつどれくらいのお金が必要になるかなぁ?」と未来に必要なお金を想像させることで、子供達に大まかな道筋を見せることができるのです!
3.稼ぐ力は「誰が、何に助かったか」から考える
稼ぐ力を教える時に、どっちがいくら以上儲かった等の利益を競わせるような教育も一つかもしれませんが、その稼ぐ為の行動が、どれだけの人を困りごとから助けて、自分がどれだけ成長出来ているかを意識することが何より重要です!
確かに、利益を生むことこそが正義だという人もいると思いますが、この考え方が定着してしまうと、利益が出ない行動を避けるようになってしまいます!
例えば、家のお手伝い!家庭内で行動は利益を生むことがないため、『ならやらないでおこう!』といったことになってしまうのです!
確かに利益は大事です!でも何より大事なのは、その行動がどれだけの人を救い、自分がどれだけ成長できたかを認識することこそが何より重要なのです!
4.お小遣いは、少額で選び直す練習になる
お小遣いの渡し方には、家庭ごとの考え方があります。定額にする、必要なときに相談する、一部だけ仕事の対価にする。どれか一つが、すべての家庭の正解とは言えません!
大切なのは、子どもが使い方を考え、その後を振り返る機会があるかです!
たとえば、仮に月1,000円のお小遣いがあるとします!
300円のお菓子を買えば、残りは700円。別に1,200円の物が欲しければ、来月まで待つか、何を買わずに残すかを考える必要があります!
そこで親がすぐ不足分を出せば、困らずに済むかもしれません。でも、金額を見ながら待つ経験は減ります!
反対に、失敗するたび強く叱れば、使ったことを隠したくなるかもしれません。
「どうしてそれを選んだ?」「使ってみてどうだった?」「次はどうしたい?」と聞いてみて、子供自身がどう考えているのか?どのような選択肢があるかを親が一緒に考えられるようにすれば、より飲み込みやすい状態になります!
危険のない小さな範囲で、選んだ結果を経験する。そうした練習ができるように、親が相談相手となり、導く姿勢が重要になってきます!
5.消費・浪費・投資は、金額だけでは決まらない
この分類分けは便利な整理ですが、買った物の種類だけで自動的に決まるわけではないと思います。!
本なら全部投資、ゲームなら全部浪費という分け方では、その人の目的が見えません!
学びたいと思って買った本でも、読まずに積むだけなら、次の行動につながっていないかもしれません。ゲームも、予算の中で楽しみ、友人や家族と過ごす時間になっているなら、本人にとって意味のある支出でしょう!
その為、何を買ったかではなく、『なぜ買ったのか?』『なぜ欲しかったのか?』『それを買って何がしたかったのか?』を確認することが大事で、これを確認するには、買う前と買ったあとの振り返りが必要になります!
| 買う前に聞くこと | 振り返ること |
| 何のために欲しい? | その目的に役立った? |
| いつ、どのくらい使う? | 実際に使った? |
| 予算の中で選べる? | ほかに必要なお金を圧迫していない? |
| 今でなければいけない? | 待ってもよかった? |
節約するためだけに分類するより、自分が納得して使うための感覚を養う方がより幸せになれます!
何でも将来の利益へ変えなければならないわけではありません!楽しみや休息のためのお金も、予算の中で大切にしてよいということを教えることも非常に大事なのです!
6.複利は、増える仕組みと前提をセットで見る
複利とは、得られた利益も元のお金に加え、その合計に対して次の利益が計算される仕組みです!
たとえば、10万円を年5%で運用し、利益を毎年再投資できたと仮定します。税金、手数料、値動きを考えない計算上の例では、1年後は10万5,000円、2年後は11万250円です!
2年目は、最初の10万円だけでなく、増えた5,000円にも5%分がつくので、利益は5,250円になります。10年後は約16万2,889円です!
このように、増えた物が更に増やすための手助けをしてくれ、またそれは簡単な計算が出来れば、いつ頃にどれだけの量になっているかを想定しやすくなっています!
勿論リスクをなくすことはできないので、価格変動などのリスクを考えることも必要ですが、それも踏まえて考えることで安定的な資産形成を目指すことができます!
ただ漠然と増やす為にと教えるのではなく、未来の数値を意識させながら話してあげることで、投資や消費のバランスをとることができます!
7.高収入だけで、安心が決まるわけではない
収入が増えても、支出も同じだけ増えれば余裕は残りません!生活費、急な出費、収入が減った場合の備えなど、ほかの条件も関わります!
一方で、資産収入があれば全部安心、という単純な話でもありません!配当や家賃なども、減額、空室、維持費、価格変動などの影響を受け得ます!
その為、仕事に関してもただ稼げるからという理由で選択をするより、何にいくら必要か?家族の生活と、これからの予定はどのような感じか?など、人生を歩む上でどれくらいのお金が必要になるのかを意識することの方がただ稼げる仕事につくより大事なのです!
とにかくいっぱいお金が欲しいからといって選んだ仕事で、結局体を壊したり、家族や友達との時間が取れないようでは本末転倒です!
だからこそ、子供にただ稼げているから!とか安定しているから!ではなく、自分の人生に必要な金額がどれくらいのものなのかを意識させて、選択の視野を広げてあげることが大事なのです!
8.豊かさを、親の教育だけで決めつけない
富裕層の家庭で行われている教育には、参考になる話もあります!でも、成功した人の家庭の方法を真似すれば、同じ結果になるとは限りません!
資産、時間、環境、人とのつながりなど、出発点は違います!子どもの将来は、親の教育だけで決まるものでもありません!
「この教え方をしない親は駄目だ」「お金を増やせないのは考え方が悪い」と結論づけると、学ぶための本が、家族や自分を採点する道具になってしまいます!
教育というジャンルに誰にも当てはまる万能な答えはありません!
だからこそ!ただ周りがしてるからそれが良い!という考えは捨て、広い視野で教育というジャンルを見て行く必要があります!
9.買い物の帰り道から、会話を始める
お金の話はわざわざ長い時間を確保して行う必要は全くありません!
たとえば、スーパーで同じ種類の商品を見たとき、値札だけでなく量も比べてみる!
安い大容量を買っても使い切れないなら、本当に得なのかを一緒に考えてみる!
外食を選ぶときなら、予算の中で何を楽しみたいかを相談する!
欲しい物があるなら、値段と、今あるお金と、待てる期間を一緒に見てみる!
と言ったように、その場面場面で話すようにすれば特別時間を取らずともお金についての話は出来ますし、何より具体性があるので、子供もイメージしやすくなります!
また、家族で楽しむ予算を相談するのも一つの方法です!何を減らすかだけでなく、どこには使いたいかを考えたりするのも効果的です!
10.娘たちに伝えたいのは、金額より考え方
この本を読み込んで特に大事にしたいとおもうのはこの三つです!
一つ目は、お金を使うときに、理由を自分の言葉で考えること!
二つ目は、誰かの役に立つことと、お金のつながりを知りながら、お金にならない価値も大切にすること!
三つ目は、うまい話をそのまま信じず、仕組みや条件を確かめること!
親がすべてを教え切る必要はありません。わからないことを、一緒に調べればいいと僕は思います!
僕自身も家計や資産を学びながら、買った理由、使ってよかったこと、失敗したことを、少しずつ話していきたいです!
読んだあとに、ひとつだけ
- 買う前に、理由を聞いてみる。 「何がよさそうだと思った?」と、子どもの考えに耳を傾ける!
- 使ったあとに、一緒に振り返る。 少額の買い物で、よかった点と次に変えたい点を話す!
- うまい話は、条件も確かめる。 仕組みや損失の可能性を、わからないままにしない!
親が全部知っていなくて大丈夫。身近な買い物から、一緒に考えよう。



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